古代ローマ時代の文化遺跡で有名なちょっと通なオーストリアのワイン産地★カルヌントゥム地方の注目生産者★ヨハネス・トラプル!!
2016年に全ての畑でオーガニック認証を得て、ビオディナミ農法の原則に従って栽培も実践!
造るワインの80%は赤ワイン!このエリアならではのツヴァイゲルト、ブラウフレンキッシュを用いたワインは流石の完成度!!白も絶品!!
限定入荷!!
オーガニック認証付!ビオディナミ農法も実践!!
[ヨハネス・トラプル]
小さなワイン産地、カルヌントゥムの注目生産者、ヨハネス・トラプル!!2010年よりオーガニック栽培に転換、現在ではビオディナミ農法の理論も取り入れたワイン造りを行っています。
みなさま、
オーストリアワイン関係者の間では、いつ日本に上陸するのかと待ちわびていた生産者のワインのご紹介です。
[ヨハネス・トラプル カルヌントゥムロート 2017]
このワインが造られるのは、カルヌントゥム地方。オーストリアの首都ウィーンの東からスロヴァキアの国境まで広がります。ブドウ畑はドナウ川南部に連なる3つの丘に跨っています。全体的にこの地方の土壌は重いローム質とレス質に砂礫質の層が特徴的で、特にオーストリアの土着品種のツヴァイゲルトには向いていると言われます。また、シュピッツァ―ベルグという石灰質土壌のブラウフレンキッシュの銘醸畑の存在もこの地のワインを有名にしている所以のひとつです。カルヌントゥムは地図上で見ると、ウィーンのすぐ隣ということもあり、暖かい印象はあまりないかもしれませんが、テルメンレギオン、ブルゲンラントと共にパノニア地方に属し、パノニア平原の夏は暑く、冬は寒い気候です。近隣のドナウ川と気温の緩和作用をもたらすノイジードラーゼ湖の効果により赤ワイン用品種がしっかりと完熟します。つまり、ウィーンとカルヌントゥムを境に、北は白の銘醸地、南は赤の銘醸地とみられることもあります。
カルヌントゥムはオーストリアの中でも知っていたら通、というような小さな産地ですが、古代ローマ時代の文化遺跡の方ではすでに重要なエリアです。2019年についにDAC(産地に典型的なクヴァリテーツヴァインを表す)に14番目として認定された。DACを名乗るために使用が許されたこの地方の典型的なブドウ品種は、赤はツヴァイゲルトとブラウフレンキッシュ、白はシャルドネとヴァイスブルグンダー、グリューナー・ヴェルトリーナー。
そのカルヌントゥムで特に今注目されている生産者と言えば、この二人。一人はムール・ヴァンダー・ニーポートのドリルムーア女史、そしてこのヨハネス・トラプルです。この二人は共にオーストリア屈指のブラウフレンキッシュの銘醸畑である、シュピッツァ―ベルグの復興に力を注いできたことです。カルヌントゥムの中にはシュピッツァ―ベルクという小さな丘があります。重い土が多いこのエリアの中では珍しい、非常に緻密な石灰岩でできたサブリージョンがあり、ブラウフレンキッシュの古木がわずかに残っていました。この地域でできたブラウフレンキッシュ種の赤ワインは、ハプスブルグ家全盛期に高い名声を誇りましたが、いつしか忘れられ、カルヌントゥムのワインは『廉価でコスパがよく飲みやすい』というカジュアルなイメージに長年見られていました。ドリル・ムーア女史とトラプルはこのシュピッツァ―ベルクのワインの成功によって、オーストリアのみならず、世界的にも名前を知られることになります。
2003年に両親からワイナリーを引き継ぎ、現在の畑の総面積は25ha。造るワインの80%は赤ワインです。品種構成は、35%ツヴァイゲルト、32%ブラウフレンキッシュ、10%グリューナー・ヴェルトリーナー、5%リースリング、5%ヴァイスブルグンダー。少量ですが、ザンクト・ラウレントも栽培しています。余計な人為的介入はせず、セラーでの決定事項は樽のブレンドだけ、というモット―の元に2010年に初めてオーガニック認証を取得し、2016年には全ての畑で認証を得ます。今ではビオディナミ農法の原則に従ったブドウ栽培も実践しています。
このワインは、カルヌントゥムならではのブレンド、ツヴァイゲルト種、ブラウフレンキッシュ種、ザンクト・ラウレント種を使用。全て手摘み、畑の土壌はレス、黄土、ローム、砂利質、3つの区画からのぶどうを栽培に用いています。醸造は酵母は自生酵母を使用、9月14日収獲、ステンレスタンクで2-3日間、15〜17度で醸し、ステンレスタンクとフードルで2ヶ月間発酵。熟成はステンレスタンクとフードルで8ヶ月間熟成。
ツヴァイゲルト主体のブレンドはまさにカルヌントゥムの真骨頂!!柔らかさと繊細さ、果実の完熟感を兼ね備えた非常にバランスのとれたブレンド。私も以前にワイナリーを訪問したことがありましたが、センスがいい造り手さんだと思った記憶があります。是非、お試しくださいませ。