ボジョレー・ヌーヴォー2024
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ドメーヌ・ガシェ
「魅惑のテロワールから生み出される偉大なワインと、未来の地球環境を見据えた壮大なプロジェクトを融合させた唯一無二のワイナリー」

テロワールへの愛情と深い探求心から生み出される偉大なワイン

ドメーヌ・ガシェは現当主ミシェルが5代目となる家族経営のワイナリーです。
京橋ワインとこの生産者との出会いは12年前(2024年現在)にさかのぼります。
以前から素晴らしいワインを造っていたことは皆さんご存知のことと思いますが、他の蔵元同様にドメーヌ・ガシェでも世代交代の時期になった今、ミシェルにインタビュー、その後継者である娘イザベルについてもお話を伺ってみました。

Q. ワイン造り向き合うマインド、より良いワインを造るためのモチベーションはなんですか?
A. 私は自分のことを「農民研究家」だと思っています。その「農民」としての側面は私の遺伝子の中にあり、家系的な特徴でもあります。私は自分が育ったこの土地に深い愛着を持っていて、物心ついたときから、ブドウ畑で働くことは私にとって本当に楽しいことでした。

私は、私たちが介入しなければしないほど、テロワールは自らを表現できると確信しています。観察し、耳を傾け、土地とブドウ畑を尊重し、忍耐強く、必要な時間を与えることで、テロワールは私たちのために、そして未来の世代のために、最高のものを与えてくれるのです。

私の "研究者 "としての側面は、むしろ私の性格に関係しているのですが、完璧主義者であると同時に、Doubting Thomas (証拠が示されるまで何も信じない人)でもあります。私のワインはそれぞれ、畑、ワイナリー、セラーで独自のアプローチを必要とするユニークな創造物だと考えているのです。

私は世界中のテロワール重視のワインメーカーと交流し、彼らの信念や手法を発見することを楽しんでいます。家に帰ると、私はしばしば自分が見たものに手を加え、私たちの土壌、品種、ワイン造りの組み合わせが彼らの技術をどのように解釈するかを夢中で探求していることに気づきます。直感力を働かせながら、私の目標はテロワールに対する理解を深めることでです。

このような生き方、考え方が私にとって、偉大なワインを生み出す方法なのですが、妻のティナと私のコンビによるチームワークもミシェル・ガシエのワインを誕生させるために必要不可欠で、私たちはこれまで一緒に類を見ないこの地のテロワールを選んできました。

コスティエール・ド・ニームと私の愛するこのカマルグの土地の熱烈なファンである私は、テロワールの親密な表現と、このアペラシオンの可能性と豊かさを示すワインを造ることに専念しているのです。

フランス初の環境再生型農業

Q. ワイン造りのモットーは何ですか?
A. お客様のために、そして地球のために、健全でクリーンなワインを造ることです。ガシエのワインを飲むということは、持続可能で公正なワインを飲むということです。
私たちは、フランスのワイナリーとして初めて "A Grenner World "からリジェネラティブ農業(環境再生型農業)(※)の認定を受けたことを誇りに思っています。

※リジェネラティブ農業とは?
→単に環境への負荷を減らすだけでなく、生態系を改善し、土壌の肥沃度を高め、生物多様性を促進することを目的とした栽培方法。
ブドウ畑をより自然に近い生態系へと近づけ、長期的な視点で持続可能なブドウ栽培を実現することを目指している。

新世代に脈々と受け継がれるものと、新世代が自ら切り開いて築き上げていくもの

2022年、ミシェルの愛娘イザベルがワイン造りに参加しました。
彼女は言います。「私はダイナミズム、野心、実践的なアイデアに満ちている。」と。この言葉は何を意味しているのでしょうか。

娘のイザベルは若い頃から、ローヌ地方にあるシャトー・ド・ナージュのセラーやブドウ畑を歩き回っていました。だから、彼女が16歳になってブドウ栽培の勉強をしようと決めたのは、ごく自然なことでした。
しかし、彼女はとどまることを知りません。一カ所に留まるのが苦手だったので、18歳のときにスイスのシャンガン(ブドウ栽培・醸造高等学校)に行くことに決めました。その後、ICVグループ(南ローヌ渓谷)の著名なコンサルタント醸造家である故フィリップ・カンビー氏のもとで1年間(2016年)経験を積みました。

その後、旅の虫にとりつかれたように、2017年にカリフォルニアに飛びます。インターンシップからスタートした彼女は、カリフォルニアにおける再生可能なビオディナミ栽培のパイオニアであり、150ヘクタールの40のエステートを管理/アドバイスするフィリップ・コトゥーリと出会います。彼の会社で栽培責任者として働くと同時に、フィリップ・カンビーのコンサルティング・エノロジストとして働き続けました。この間、彼女はブドウ品種学の魅力的な世界、再生農業を探求してきました。
「1890年に植えられた接ぎ木をしていないブドウの木は、私の背丈よりも高かったりするんです!。時代の変遷を経験し、回復力を発揮してきたブドウ畑はとても力強いものなのです」とイザベルは熱っぽく語ります。

2022年、ワインの蝶々は家族の繭に戻ることを決めました。そして野心家イザベルはこう言います、「ブドウ畑の将来、特に再生農業に関する技術的なアプローチについて、父と共通のビジョンが一致したときに戻ってきたのだ」、さらにうれしいことに、「私をたくさんサポートしてくれて、いろいろなことに挑戦するのが好きな父がいることは、私にとって幸運なことだ」と。

今日、彼女は一族の農園で研究開発を担当し、特にフランスで最初の再生農業ラベルを取得することによって、実践と定期的なモニタリングにこの変化をもたらすことを目指しています。そして30歳になった彼女は、ブドウの木とワインに携わる女性たちに応援のメッセージを送っています。「特に技術的な面では、女性に対していまだ多くの先入観があります。技術的な相互扶助のために女性のネットワークを構築することが可能であることを忘れてはなりません。」。

若き栽培家イザベルの成長を、京橋ワインも見守ってまいります。

地質について

ベック南部のブドウ畑は、地質学者が "ヴォーヴェールの屈曲 "と呼ぶ場所に位置しています。地殻変動によって2300万年前の堆積層が上に持ち上げられました。ここの3種類のテロワールの共通点は、チョーク(太古の貝殻からできた「小麦粉のような」細かい粉)と「サフレス」(細かい黄色の砂)が交互に重なる「レイヤーケーキ」のような地層であることです。

1)標高の高い畑では、このチョーク層とサフレス層のベースは、赤い砂岩(鉄分を多く含む粘土と砂)の層の下にあり、その上に "カイユーティス"(古代のデュランス川からの小石)が乗っています。このため、ブドウ畑はほとんど渇くことなく、新鮮な赤い果実のアロマと美しい凝縮感を備えた、集中力のあるキビキビした赤ワインを生み出すことができます。

2) もう少し下層になると、チョーク層とサフレス層が地表に近づき、その上にローム層(砂、粘土、堆積物が混ざったもの)が重なります。この層のテクスチャーは非常に不規則で、砂の割合が高いゾーンと粘土の割合が高いゾーンがあります。岩石はほとんどなく、ミネラルが豊富な下層土は水はけがよく、ブドウの木にとって重要な水を蓄え、pHが非常に高い(8〜8.4)。このような畑のワインは、フレッシュさ、ダイナミズム、フィニッシュにある種の塩味を持ちます。

3) ブドウ畑の最も低い場所にある沖積層は、チョーク層とサフレス層の上にあり、砂質粘土です。栄養分が豊富で石灰岩が多く、ここに白品種を植えています。驚くほどのミネラルとフレッシュさを持つこのテロワールは、海洋性微気候を強化し、私たちのローヌのブドウに非常に独創的な印をつけているのです。

単品ワイン
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